2度目の恋は、やさしい蜜の味
あれからそのまま家に戻り、美月がバイトに行く準備をしていると、メールの着信音が鳴った。

すぐに確認すると、送り主のところには「藤沢悠斗」と表示されていた。

美月はすぐにそのメールを確認した。


「『今週の土曜日PM2時、アパートまで迎えに行くから』って、何このメール!?」


美月は躊躇することなくすぐに、その日は家にいません、と返信した。

メールを送信していくばくもなく、今度は電話の着信音が鳴った。

美月は電話を取ろうかどうしようか考えたが、無視するのも変な気がして通話ボタンを押し電話に出た。


『良かった、出てくれた。藤沢ですが、美月ちゃんの携帯ですか？』


悠斗さんの優しいやや低めの声が耳に響いてくる。


「当たり前じゃないですか。赤外線で連絡先教えたんですから、間違えようがないでしょう。それより、何なんですか？あのメール」


美月は身体の熱が上昇するのを感じ、それを隠すかのように少し冷めた口調で言葉を発した。


『ははは。美月ちゃんが今週の土曜日空いてるとの情報を得たからちょっと付き合ってもらおうと思って。俺を助けると思って頼むよ。服装は普段通りで構わないから。じゃあ、よろしくね』

「ちょっと」


反論する隙も無く、電話は切れた。







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