新人女性騎手の憂鬱。因縁にカタをつける強い意志は風になって走ること。運命をかけたゴールはすぐそこだ!
「お兄ちゃんだって、この聞き耳勾玉使って、アンタと話をしてたから、あんなに早く走れたんでしょ?」

悔しくって…
思わず口にしていた。


だけど・・・


返って来た言葉は、私の想像と反するものだった。


『……いや、使ってない』



ウソッ!?


なんで??



勾玉の存在を完全に否定された瞬間だった。

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