オレはそんな彼女に恋をした ~地獄鬼の襲来!~ [完]
「これ、着るとええ。そろそろ、寒くなってきたからな」
冷える時期やから奥の方から上着を持ってきておいた燐はそれを珈衣に渡した
差し出したのは黒いファーのついたもの
珈衣は素直にそれ受け取り着込んだ
「ぁ、ありがと燐」
それからしばらくは会話もなく歩いていた
すると、しばらくして強い妖気が燐たちを襲った
(!!)
「燐」
小さい声で珈衣が燐に話しかける
「ああ、おるで」
それに燐は小声で答える
漂うこの妖気を燐は知っていた
そう、あいつ。この妖気はあいつ
「きぃつけいや。・・・・・・この妖気は地獄鬼やで」