オレはそんな彼女に恋をした ~地獄鬼の襲来!~ [完]
それでも燐と地獄鬼は斬り合い、珈衣は結界を保持した
カキーーン!
燐の刀と地獄鬼の鋭く伸びたツメが火花をあげ激しくぶつかり合う
自然と合間ができ燐は地獄鬼ににやりと笑って告げた
「さすがは地獄鬼。だが、そろそろtimeアウトや。・・・奏闇光(ソウオンコウ)」
闇と光が奏でし斬撃が地獄鬼に直撃した
そこで初めて地獄鬼は大きく顔をゆがめた
地獄鬼の体には大きな斬り痕がのこり赤黒い血が滴っている
地獄鬼は小さく、かつ短くしゃべった
「今回は引くとしよう」
たったそれだけの言葉だけれど、それにはいろんな思いが詰まっていた
燐はその想いをはっきりと感じていた
はぁはぁと息を漏らしながら地獄鬼に鋭い瞳を向け燐は告げる
「それがけんめいやな。お前もこんなとこでくたばってるひま、無いんやろ?」
「戯言を抜かすな。いいか・・・・次はないぞ」