ごく普通の女子高生が、暴走族のお気に入りになって恋しちゃった話
「啓吾が海乃莉にキスしたから悪いんだ!!」

「あぁしたさっ!!だけど、いきなり殴ってくることはないだろうが!!!」

「あ?!もとはといえばお前が・・・」

ただ今事情聴取中なんだけど、この調子じゃぁ、解決というゴールは遠そう。

「あぁ、はいはい、わかったから。じゃぁ、なんで賢治は海乃莉を抱きしめてたわけ?」

「「は?!」」

あ・・・なんかヤバそう・・・・。

「海乃莉ちゃん、泣いてたんだぞ?自分のせいで純弥と啓吾が殴り合ってるんじゃないかって」

「だからってなんで抱きしめた・・・」

「ん~、抱きしめなくちゃいけない雰囲気だったから。かな?」

え、そういう雰囲気ってあるもんなの?

「てめ、やっていいことと悪いことがあるだろうが!!」

え、そう言ってる純弥は、殴り合ってたじゃん。コレ、十分に悪いことなんじゃないのでしょうか・・・。

「あぁ、はいはい。わかった。そんなに海乃莉のことが好きなんだったら、海乃莉をみんなのモンにすりゃあいんじゃねぇの?」

はい?!みんなのモンだと?!

「「「おぉ~!」」」

え?!おぉ~!じゃないでしょ?!

「待ってよ!!」

「なんだ?なんか言いたいことでもあんのか?」

うん!それはたっくさんあるよ!!

「私の意見は聞いてくれないの?」

「「「「うん」」」」

えぇ・・・・

「じゃ、じゃあさ、私、ものじゃないんだけど。だからさ、ものって言わないでくれないかな」

「海乃莉はもので十分だろ」

は?!

「「「たしかに」」」

うっそ?!なんで?!わ、私に選択権があってもいいんじゃないの?!

「じゃぁ、今日から海乃莉はみんなのモンな」

・・・・。

「「「おー!!」」」

なんでこうなってしまったのでしょうか・・・?
< 16 / 21 >

この作品をシェア

pagetop