甘~いキャンディーは俺のモン
「俺の名前は、 夏裡 瞬(Natsuura Syun)」
やっと体を解放した男の人は名前を名乗った。
「瞬でいいから」
「え、あの、夏裡さんって呼びます」
「なんで?」
だって…、
「あなた三年生でしょ!?」
私たちの高校では、学年によってリボンが違う。
一年は赤、二年は青、三年は緑。
この人は緑をつけている。
年上を呼び捨てにすることなんてできません!
「あぁ、これ?なくしたからもらっただけ、ほんとは一年生だから使わないで?」
もらった?三年生から??
なんて言う人だこいつは、
「それに、恋人同士なんだしね?」
そういって小首をかしげた。
「よろしく、穂乃」
そういった瞬は私にもう一度口づけをしてバイバイと手を振って空き教室を出て行った。