それは運命のいたずら


「わりぃ。

ちっさすぎて見えなかった」


心から謝罪してるのか、
ただ単に私に嫌味を言ってるのか。

あからさまだけど…
誠意がみられんっ!


私はイライラしながら、怒り狂ったように部室のドアを開けた。

案の定、誰も居なくてよかった、と安心する。



エナメルバックから練習着を取り出して、着替えている途中、ガチャッという音とともに、ドアが開いた。

ドアに目を向けると、少し頬を染めた佑奈が立っていた。



「顔真っ赤だけどなんかあったの?」



< 10 / 30 >

この作品をシェア

pagetop