それは運命のいたずら
「俺は来るもの拒まずだから。普通に女の子好きだし」
令は、かなりモテる。
嫌味なくらいモテる。
生れつきの綺麗な茶髪の髪。
茶色のカラコンを入れ、いかにもチャラそう。
学校では令の追っ掛け的なやつもあるらしい。
バカバカしい…
「あんたいつか刺されるよ?」
「大丈夫だって。みんな理解の上だから。人の心配するくらいなら自分の事心配したら?」
「なっなにが!」
「さあ?はやく準備しろやバカ」
そう言ってドアをバタンッとならせて出て行った。
クローゼットから制服を取り出して、急いで着替えてリビングに行く。
リビングに行くと、優雅に携帯を弄っている令の姿。
「お母さん、ご飯」
キッチンでバタバタと騒がしいお母さんに声を掛けると、
「もう時間ないからはやく行きなさい!令ずっと実杏の事待ってたのに。はい、お弁当」
「そんな~!私ご飯食べないと死んじゃうっ」
ただでさえ、今日は1時間目体育あるのにっ!
「お前が起きないのが悪いだろ。ほら行くぞ。行ってきます」
私は、強引に令に引っ張られ玄関を出る。
「あっ!」