それは運命のいたずら
色々ごちゃごちゃ考えているうちに、朝のホームルームが終わっていた。
男子は、体操服を持ってぞろぞろと教室から出て行った。
「実杏♪着替えよっ」
沙由香が、笑顔で私の机に駆け寄って来た。
後ろから佑奈が口を押さえて、欠伸をしながらこっちに向かって来る。
「何?今日も寝坊?」
「いやいや~!
私が寝坊するわけないじゃん」
さすが、佑奈…
私の事よく分かってるな。
「あは♪実杏は、遅刻キャラだよね」
「ほんとね。多分クラスで余裕で一位よね」
…そんなキャラ要りませぬ。
そのあとも、佑奈と沙由香に話のネタに使われた。
* * *
「今日は体力テストかあ」
私が唯一誰よりも負けないって自信を持てるのは50mだけかな。