それは運命のいたずら


色々ごちゃごちゃ考えているうちに、朝のホームルームが終わっていた。

男子は、体操服を持ってぞろぞろと教室から出て行った。




「実杏♪着替えよっ」


沙由香が、笑顔で私の机に駆け寄って来た。

後ろから佑奈が口を押さえて、欠伸をしながらこっちに向かって来る。



「何?今日も寝坊?」


「いやいや~!

私が寝坊するわけないじゃん」

さすが、佑奈…
私の事よく分かってるな。




「あは♪実杏は、遅刻キャラだよね」


「ほんとね。多分クラスで余裕で一位よね」


…そんなキャラ要りませぬ。
そのあとも、佑奈と沙由香に話のネタに使われた。



    * * *



「今日は体力テストかあ」


私が唯一誰よりも負けないって自信を持てるのは50mだけかな。


< 21 / 30 >

この作品をシェア

pagetop