君のとなりで。
ちくたくちくたく…

カツカツカツ…


時計の針が動く音と、みんなのシャーペンの音がきこえる。


(ダメだぁ…解らないよ…)


全然解らなくて1人唸るあたし。


試験監督の先生、寝てるし…


あたしは腹が立ち、シャーペンを思わず握りしめる。



きーんこーんかーんこーん…──


「撃沈…」


「勉強しない愛子が悪いよ…」


「あんな難しいなんて思ってないからぁ…」


なんとか1限目を終わらせ、2限目に向ける気力も無く、やる気をなくしていた。


「頑張りな、愛子…直樹くん見たら元気出るんじゃない?」


「うん…」


あたしは直樹くんを探す。


「お前らしっかり勉強してるかー?」
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