君じゃなきゃ


怒ってても
私が牧野くんといったら
えれなびっくりするだろうな

だって牧野くんの大ファンだから
ふふっどんな顔するかたのしみだな


「なんで笑ってるの?」



「んふふ内緒」



「気になる」



「内緒ー♪」



私はにやけながら
学校の中にはいった



「もーうおそ……なんで牧野龍星?」



怒った声が聞こえたかとおもった瞬間
えれなは目を見開き
牧野くんを指差した



やっぱりすごくびっくりしてる
牧野くんもいきなり名前を
呼ばれて気まずそうにしている



「ちょっといろいろとあってね」



「いや…ちょっとどころじゃないでしょ」



「……はじめまして
なんかびっくりさせたみたいでごめん
俺部活あるから行くわ」



「今日は本当にごめんね
じゃあ部活頑張ってね」



「ん、じゃあな」



そして牧野くんはそそくさと
行ってしまった
なんか最後まで
迷惑かけちゃったな、
気つかわせちゃったし…



「ね!私に迷惑かけたんだから
ちゃーんと全部説明してよ?」



「全部はちょっと無理かなー」



「えーなんでよー
親友なのにー」



「でも内緒なの」



だってあの場所は
誰にも言わないって約束したから
いくら親友のえれなにも言えないの





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