君じゃなきゃ
「俺彼女いるじゃん?
最近うまくいかなくてさー
なんかほとんど会えないし
すぐ喧嘩しちゃうし
メールだってそっけなくなってきたし
もうこのままおわっちゃうんじゃ
ないかなーってさ」
亮には違う学校に
中学から付き合っている
といっても中学の時に一回わかれて
高校に入った夏に復縁した彼女がいる
そういえば
亮はサッカー部で毎日部活だし
彼女はバイトバイトで
あんまり休みが会わないって
前に言ってたな
「でも亮は好きなんでしょ?」
「うん…
でももう恋とか好きとか
なんかぐちゃぐちゃになってきちゃってさ
仁美はどうして彼氏つくらないの?
仁美ならタイプのやつといくらでも付き合えるだろ?」
「私は好きとか嫌いとか
信じられないみたい
私を好きな人なんて
きっと1人もいないと思うよ?」
「どうして?」
「だって喋ったこともない人を
好きだから付き合ってなんて
おかしすぎるよ
私のことなんて
なんにも知らないくせに
大好きなんて間違ってる
だから
噂の私を好きなひととは
付き合えないし好きになれない
本当の私を知ってる
男の子は亮しかいないんじゃないかな?
そういう人じゃないと好きにならない」
「なにそれ
俺いまくどかれた?」
「えっ?!
ちがうよ」
「じょーだん
そっかー仁美はみんなの憧れだけど
仁美みたいな性格のひとには
逆につらいよね
でもいつか近いうちに
仁美が無意識に心が開ける相手に
出会えたらいいね
きっと世界が変わるぞー」