君じゃなきゃ
「ね、仁美
思ってる事が顔に出てるよ?」
「だって、」
「しょうがないでしょ
仁美は1番の美人で人気者なんだから
いい加減気にするのやめなきゃ」
「私、自分だいきらいだよ」
「私は仁美になりたいけどね」
この先
私をちゃんと
愛してくれる人はいるのかな?
そんなことを考えながら
私は窓の外を見つめた
優しい風に木々が揺らされ
青空には飛行機雲が線をひいていた
「逞とご飯食べるけど
仁美も一緒にたべるしょ?」
「いや、私はいいや」
「えーなんで?」
「癒されてくる」
「は?どこに」
「外に♪」
わたしはにっこり
笑って外を指差した
「じゃ私はラブラブしてきます」
「いってらっしゃい
どうせ私邪魔者だしね」