君じゃなきゃ



「ね、仁美
思ってる事が顔に出てるよ?」



「だって、」



「しょうがないでしょ
仁美は1番の美人で人気者なんだから
いい加減気にするのやめなきゃ」




「私、自分だいきらいだよ」




「私は仁美になりたいけどね」



この先
私をちゃんと
愛してくれる人はいるのかな?


そんなことを考えながら
私は窓の外を見つめた


優しい風に木々が揺らされ
青空には飛行機雲が線をひいていた


「逞とご飯食べるけど
仁美も一緒にたべるしょ?」



「いや、私はいいや」



「えーなんで?」



「癒されてくる」




「は?どこに」




「外に♪」



わたしはにっこり
笑って外を指差した



「じゃ私はラブラブしてきます」




「いってらっしゃい
どうせ私邪魔者だしね」




< 4 / 16 >

この作品をシェア

pagetop