さくらシンドローム
「凜太郎様かっこいいわあ。」
「ここわかんなあい。教えてくださあい!」
「…」
ズッキーの言った通り、集中授業に来ている生徒は大勢いた。特に女子。
教室に全員入りきらなくて、大講義室に移動になったほど。
生徒会のメンバーがまとめたプリントをひたすら解くという、なんとも楽しくない授業なのに、女子たちはみんな楽しそうだ。
「凜ちゃんの人気ほんと凄まじいわあ。羨ましい。」
「くそ。」
「痛い痛い!」
イライラして隣のズッキーの手の甲をシャーペンの先でぐりぐりしてやった。