さくらシンドローム
翌日。
今日の集中授業は生物と物理。
「なんでこんなのもわからないんだ!」
「わかんねえよ!こんなん日常生活で必要ねえだろ!」
理科は進藤が得意らしく、テスト範囲を教科書に沿って幸雄に全部教えていた。
「え、なんでこれこうなんの?」
「さっきも言っただろ。ここがこうなって、」
「え、は?意味わかんねえ。」
「…桐生、お前もう教科書全部丸覚えしろ。」
「無理に決まってんだろバーカ。」
「バカはお前だろうが!」
「進藤くん、もうちょっとだけ頑張って教えてあげてください。」
「…仕方ないな。要点だけとりあえず覚えろ。」
「始めからそうしろよ。」
「…てめえ。」
進藤のイライラを感じながら、とりあえず言われる通りにした。