さくらシンドローム
それから2日休日を挟んで始まったテスト。
集中授業で教えてもらった科目以外も、凜太郎が要点ノートを作ってくれていた。家でそのノートを見ながら勉強をしていると、家族がとてもおののいた。「幸雄が勉強するなんて、明日槍でも降るんじゃないか」と恐れられた。全く失礼。
「うっわあ。なにこれ。めっちゃ分かる。」
みんなに教えてもらった教科がすらすら解ける。しかし、問題が発覚。
「…まじ時間ねえ。」
数学だ。かけ算の桁が半端ない。九九ができない俺は、ひたすら足し算で答えを出した。
一日目のテスト終了。