さくらシンドローム
2、友達
SHRの時間。
幸雄は4組だ。
「いい?俺が入ってって言ったらドア開けてね。」
「あー、わあったわあった。」
松井は一足先に教室に入って行く。
教室の中はがやがやしていた。
今までいた学校とは違う、平和ながやがや。
中から聞こえる松井の声を拾う。
『おはようございます。今日は、このクラスに転校生が来ます。』
『知ってる知ってる!』
『どんな人かな!』
生徒たちのがやがやはさらに大きくなる。
『それでは紹介します。桐生君、入って。』