さくらシンドローム

「てか彼女できた?」

「は!?」

「できてるわけねえよな。まだこっち来て4か月?とかだぞ?それに、この桐生にそんな簡単に彼女ができるとは思えねえ。」

高城がバカにしたように笑ってイラッとしたから、

「できたよ。」

「「「まじで!?」」」

「うん。」

嘘ついた。

「え、ちょ、どんな子?写メ!」

やべ。女の子の写メなんてねえよ。どうしよ。…あ。

「…ほら。」

百助たちとダブルデートしたときに撮った凜太郎の写真が1枚だけあった。それを3人に見せる。

「うわっ!めっちゃ可愛いじゃん!」

「桐生すご!」

「やるなあ。」

3人が羨望の眼差しで見てくるからとても気分がいい。

「この子の名前は?」

「さくら。」

「へえ、可愛いなあ。呼んでよ。」

「は?」

「今から呼んでよ。あわよくばこの子の友達も呼んでもらってよ。」

「はあ!?」

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