さくらシンドローム

「桐生、はよ。」

「…」

仕方なくズッキーに連絡した。

『今から?無理。デート中だもん俺。』

「バカズッキー!」

くそ使えねえ。

「来れねえって。」

「他は?他の友達。」

他は…正直に言うか?ズッキーしか友達いねえって。いや、それはさすがにダサい。この俺が友達ひとりしかいねえってダサい。

このケータイに入ってる番号は…凜太郎。

凜太郎には借りがたくさんあるし…でももう頼れるのは凜太郎しかいない。

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