さくらシンドローム
「ねえ、三原っち遅くない?」
矢神がそう切り出したのは、三原さんが出ていって20分経ったころだった。
「メイク直してるにしてもかかりすぎだよね。」
「トイレ混んでんのかな?」
「俺ちょっと見てくる!」
「あ!俺も!」
「女子トイレまでは入るんじゃねえぞ。捕まるからな。」
高城、松野、武田の3人は三原さんを探しに行った。
それからしばらくして、俺のケータイに電話がかかってきた。
「誰だよ…高城?」
何故高城から電話なんだ。同じカラオケにいるのに。