さくらシンドローム

「桐生くん?大丈夫ですか?」

「へ?」

顔を上げると、凜太郎がいた。

「お前…」

女物の浴衣を着ている。

「具合悪いのですか?」

「お前、親戚と来てるんじゃないのか?」

「ええ、来てたんですけど、はぐれてしまいました。」

「お前もか!」

「お前“も”?」

「あ。」

迷子がバレた。

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