さくらシンドローム
泣いているズッキーは注目を浴びてしまったので、とりあえず場所を変えて人の少ない海岸に来た。
「お姉さんのこと、大好きなんですね。」
「…」
「体育祭んときデレデレしてたもんな。シスコン。」
「…シスコンじゃねえよ。」
え。体育祭のときはシスコンて認めてたのに。
「なるちゃんのこと、姉だと思ったことはない。」
「「へ、」」
「おかしいのは分かってるよ。こんな気持ち、抱いちゃいけないことだって分かってる。」
「羽川くん…」
「なるちゃんのこと、ひとりの女として好きなんだよ。」
衝撃の告白だった。