さくらシンドローム

泣いているズッキーは注目を浴びてしまったので、とりあえず場所を変えて人の少ない海岸に来た。

「お姉さんのこと、大好きなんですね。」

「…」

「体育祭んときデレデレしてたもんな。シスコン。」

「…シスコンじゃねえよ。」

え。体育祭のときはシスコンて認めてたのに。

「なるちゃんのこと、姉だと思ったことはない。」

「「へ、」」

「おかしいのは分かってるよ。こんな気持ち、抱いちゃいけないことだって分かってる。」

「羽川くん…」

「なるちゃんのこと、ひとりの女として好きなんだよ。」

衝撃の告白だった。

< 193 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop