さくらシンドローム
「…さ。合コン開こう。」
「「は?」」
「失恋の傷を癒すのは新しい恋だろう。新しい出会いを求めて合コンするぞ!あ、凜ちゃんはちょっと誘えないなあ。女の子みんなメロメロになっちゃうから。」
「え?」
「桐生は来いよ。俺の引き立て役。」
「は?誰が引き立て役だゴルア。」
「誰に女の子集めてもらおうかなー。あみちゃんかな?あ、りえちゃんにしようかな。」
ケータイのアドレス帳を開くズッキー。
しばらく呆然と見つめていたが、凜太郎が口を開いた。
「羽川くん、私だけ仲間外れは嫌ですよ。」
「え、凜ちゃん合コンとか来るの?」
「引き立て役、頑張りますよ。」
「絶対引き立て役務まらないから凜ちゃん!」
ズッキーはいつもみたいに笑っていた。