さくらシンドローム
その時、校内放送が鳴った。
『今現在、授業に出ていない生徒は至急、教室に戻るように。3分以内に戻らなかった生徒には反省文を課す。以上。』
おっかない生徒指導教師の声。そんな校内放送がかかるのは初めてだった。
そんなにも凜太郎を追いかけて授業をサボってる人間がいるのか。
「やばっ。」
「戻ろ!」
女子たちが次々と校舎に入って行く。
俺はもう少し凜太郎を探そうか迷ったが、もしかしたらすでに凜太郎は教室に戻ってるかもしれないし、そうなったら反省文の書き損だから女子に続いて校舎に入った。