さくらシンドローム
翌日から、生徒会選挙のPR期間が始まった。
朝からタスキとハチマキをつけた立候補者が校門にずらりと並んでいる。
「おはようございます!」
「あ、ああ、おはよう。」
圧倒される声のでかさ。
立候補したらしたで大変だな。
それにしても人数が多い。
「おはよう。桐生。」
「進藤おはよ。」
進藤の横には矢神が立っている。
「生徒会入りたいやつ随分多いのな。毎年こんくらいなのか?」
「いや、去年はこの半分くらいだった。」
「は?」
「大半の女子は凜太郎目当てでしょ。」