さくらシンドローム

またもや見せつけられる凜太郎人気。

ところで。

「凜太郎は?」

「ああ…凜太郎はな…」

「朝立たずに生徒会長目指そうなんざ、いいご身分ですね。」

「は…?」

俺らの前に、ひとりの男が立ちはだかった。

「誰だてめえ。」

「これは失礼しました。私、今回生徒会長に立候補した1年の藤堂と申します。」

後輩かよ。

「偉そうだなお前。」

「事実を言ったまでです。凜太郎さんは、自分の人気に驕って、今いないのでしょう。そんな人が、現生徒会長なんて。」

「違うわよ!凜太郎は自分がいたら校門に人だかりができて通行の邪魔になるから控えるって!」

「ほら、自分の人気を自覚してるじゃないですか。本気で生徒会長になりたいなら、それでもなお、人気を集めようとするもんじゃないですか?立つ必要ないと思ってるから来てないだけです。」

「なっ!」

「進藤さん、せいぜいお互い頑張りましょう。」

腹黒さのにじみ出る爽やか笑顔を残して藤堂は去って行った。

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