さくらシンドローム
「凜太郎!これ…」
凜太郎は俺からメモを奪い、俺の口をふさいだ。
「え、」
「桐生くん、ちょっと来てください。」
腕を引っ張られ、そのまま廊下に出た。
「そのメモ…」
「今朝、下駄箱に入っていました。まあ秘密って言ってもなんのことかわからないですし、ただのいたずらだと思います。」
「…」
「心配しなくても、私は立候補を取り消すつもりはありません。」
「そうだよな!俺の票はお前に入れるからな!」
「ありがとうございます。」
凜太郎は笑っていた。