さくらシンドローム
幸雄は瑞樹を引っ張って花屋から離れた。
「聞いただろ?さくらだって。」
「ああ。いるみたいだな、学校に。」
「ほらなー。お前の情報が間違ってたんだって。」
「…くっ。」
瑞樹は顔をしかめる。
「花屋に行けば会えるんだな。」
「いや、でも学校一緒なんだから学校で探した方がいいじゃん。」
「明日また花屋で学年とか聞けばいいだろ。」
「また来るの?」
「ああ。」
「でもお前避けられてるかもしれないんだろ。」
「…」