さくらシンドローム

幸雄は生徒会室の前にたどり着いた。

鍵穴に目をやり、例のごとく鍵を開ける。

「よし。」

静かにドアを開けて、そっと中に入った。

「名簿名簿…っと。…げ。」

部屋の奥に凜太郎がいた。

「…あいつ帰ったんじゃねえのかよ…。」

凜太郎が出ていくまで隠れて様子を見ることにした。

「…何してんだ…?」

凜太郎はズボンを脱いでいる。

「え…。」

かと思うと、スカートをはいた。

そういう趣味だったのか…。仕方ない、黙っておいてやろう。

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