さくらシンドローム
「どうせ、かわいい女の子見つけたとかそういうくだらないことだろ。」
「…。」
「え、マジ?図星?うわあ…。」
「もういいわ!」
「兄貴、おやつあるよ。いらないなら俺が食べるけど。つーかくれよ。」
「やらんわ!」
「けーち。」
ドーナツを受け取って部屋に戻る。
「会えるかな。…会えるよな。」
一度くらいはすれ違うはず。
連絡先聞いて仲良くなろう。
せめて学年を聞いておけばよかった、なんて考えながらドーナツを口に入れた。