Luck TesT
私は、結斗の家のソファーに座って泣いていた。

あの後、たくさんの警官がやってきて、それと同時くらいに、救急車も到着した。
まったく目をさまさない結斗達は、早く病院へ連れていった方がいいと救急車で運ばれていった。

私もついていこうとしたのだが、状況確認のため残るように言われ、嫌だとごねているのをたしなめられている間に、結斗達は連れていかれてしまった。

「2人とも、命に別状はないみたいだよ」

泣いて暴れていた私に、聞かなくてはいけないことを聞き終えたら、必ず病院まで送っていくと、言ってなだめてくれたあのお巡りさんが、ポンッと肩を叩いて言った。

「詳しいことはまだわからないけど、2人とも大丈夫だって、さっき救急隊員から連絡があったよ」

言われて目を大きく見開き、顔をガバッとあげた。

「あと少しだけ、あの人たちが君にいくつか質問したら終わりらしいから、そしたら病院に行こう」

にっこりと笑うお巡りさんに、私は何度もありがとうございます、と頭を下げた。



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