Luck TesT
信号待ちしていたお父さんは、直進レーンから、後方を確認して右折レーンに移動した。
家に帰るのなら真っ直ぐ進むところだが、結斗の家に行くのであれば、ここで曲がった方が早いのだ。
信号が変わり、直進レーンにいた隣の車が進み始めた。

「もう3時か」

お父さんがそう呟いた時だった。

「えっ」

黒い何かが、前を横切っていった。



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