Luck TesT
「ほれ、これで冷やせ」

鬼クマ先生は、冷蔵庫の中から保冷剤を取り出すと、ぽいっとそれを投げて渡してきた。

「あ、どうも…」

側にあったデスクの上にあった鏡をちょっと借りて、自分の顔を見てみる。
見事に綺麗な紅葉型で、頬が赤くはれ上がっていた。

「うっわ…」

思わず顔が引きつる。
と、鬼クマ先生が、何があった?と聞いてきた。

「いやー…別に?なんでも」

「お前、その頬でなんでもないってことはないだろ」

「いや、まぁ…なんではたかれたのかはわかんないんですけど。多分、あの子が切れるようなこと言ったんだと、思うんで」

もしかして、家出クンと付き合ってた彼女だったりしたら、そりゃ、人を殺したんだろうかと邪推している人間がいたら、怒りもしただろうと、ふと思ったのだった。




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