Luck TesT
「…まぁ、子供の喧嘩に、いちいち大人が首を突っ込むのもどうかとは思うから、お前が大丈夫だっていうんならお前の言葉を信じるが…」

まるでやくざのような見た目と雰囲気とは裏腹に、意外とやさしくて、ちゃんと話を聞いてくれる鬼クマ先生に、私はやっぱこの先生、好きだなぁと思いながら笑った。

「大丈夫だよ。別にいじめとかそんなんじゃないし」

言うと鬼クマ先生は、まだ少し納得していないような表情ながらも、そうか?と言った。

「うん、ほんとになんかあったら、先生にちゃんと相談するし」

そういうと、先生は少し安心した様子で、必ずだぞ?と言ってきた。

「うん、絶対。ありがとね、先生。心配してくれて」

言うと、ははっと笑って先生は職員室から見送ってくれた。

「さっさと帰るんだぞ。寄り道せずに、まっすぐにな!」




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