Luck TesT
しばらくの間、布施のそばで2人は背中を寄せ合って座っていた。
警察の人たちがぱらぱらと姿を現し、鑑識と思しき人物がやってきて、なにやら現場をいろいろと調べていた。

「おい、大丈夫か?」

不意に布施に声をかけられて、葵はうつろな眼差しを向けた。

「とりあえず、そこのメールに書いてあることが本当なんだったら、お前たちは少なくとも、明日の9時までは無事ってことなんじゃないのか?」

言われて首を傾げる。

「次のステージが開始時間が決まってるんだったら、それまでは手出しはできないってことじゃないのか?」

布施の言葉に、葵は目を大きく見開いた。

「とにかく心配するな。お前たちは何があっても絶対に守ってやる」

布施はそう言うと、難波を呼びつけた。

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