Luck TesT
「後は彼らに任せて、俺たちは移動するぞ」

「はい」

布施がそう言ったときだった。

「あの、俺も一緒にいていいんですよね?」

震える唇で結斗が言った。

「あぁ…そうか、お前はまだ…」

「俺、嫌です!こんなところで一人でいるなんて!」

結斗の言葉に、布施は少し考えた後、わかった、と言って歩き出した。

「お前はまだ、ここに入院していることにしておく。病院側にも、そう、見せかけるように伝えておく。だが、確かに2人に別々の場所にいられると、守りづらいのも事実だ。お前も一緒に来い」

「あ、ありがとうございます!」

結斗と葵も、布施の後についていった。

< 232 / 436 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop