Luck TesT
「お前たちには今日と明日、ここに泊まってもらう」

連れてこられたのは都内にあるとあるビジネスホテルだった。

「緒方、お前の父親と、本郷、お前の両親には、警察の保護のもと、気分転換に旅行に連れて行った、と伝えてある」

2人は顔を見あわせた。

「いいか、両親に一切連絡をするんじゃないぞ。それから携帯は切っておけ。連絡にはこのプリペイド携帯を使え」

そう言って、布施は携帯を渡してきた。

「実際に、刑事2人にお前たちの名前で旅行に行かせている」

その言葉に、葵は眉を顰めた。

「そんなことしたら…」

「危ないっていいたいんだろう?大丈夫だ。もちろん、それにわからないように他の刑事も何人か同行させているし、選んだ2人はどちらも腕利きだ」

布施の言葉に、葵はもやもやしたものを抱えながらも、口をつぐんだ。




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