Luck TesT
それから、結斗が目を覚ましたのは1週間後のことだった。
すでに退院していた葵は、結斗が目を覚ましたと聞き、急いで病院に向かった。

「結斗!」

バン!と病室の扉を開ける。
そこにはぼーっとした表情の結斗の姿があった。

「よかった、目を覚ましたんだ!」

安堵する葵を見て、結斗は目を大きく見開いた。

「く、来るな!」

「え…?」

思わず立ち止まる葵。
結斗の両親も、驚いた表情を向ける。

「なに言ってるの、結斗。葵ちゃんがお見舞いに来てくれたのよ?」

母親の言葉に、結斗はブルブルと震えながら頭を横に振った。

「俺を殺しに来たんだろ?近づくんじゃない!」

結斗の言葉に、葵はただ茫然と、その場に立ちつくした。

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