Luck TesT
二人っきりになった病室内は、沈黙に包まれていた。
いざ話ができる状態になったというのに、葵は何から話せばいいのか、少しだけ悩んでいた。
「で…話って、なに?」
結斗がぶっきらぼうに言う。
「あ、その。えっと…」
「俺のこと、人殺しって言いたいんだろ」
結斗の言葉が理解できず、葵はえ?と首を傾げた。
「葵のこと、最後に殺そうとした。だから、俺のこと、殺される前に殺しにきたんだろ?」
自嘲気味に結斗は笑った。
「いいよ、殺せよ。俺はまだ、満足に動けねぇし。今なら母さんもいない。チャンスだろ」
その言葉に、葵は思わず結斗の傍に駆け寄り、顔を叩いた。
ぱぁん、という、乾いた音が、病室内に響き渡った。
いざ話ができる状態になったというのに、葵は何から話せばいいのか、少しだけ悩んでいた。
「で…話って、なに?」
結斗がぶっきらぼうに言う。
「あ、その。えっと…」
「俺のこと、人殺しって言いたいんだろ」
結斗の言葉が理解できず、葵はえ?と首を傾げた。
「葵のこと、最後に殺そうとした。だから、俺のこと、殺される前に殺しにきたんだろ?」
自嘲気味に結斗は笑った。
「いいよ、殺せよ。俺はまだ、満足に動けねぇし。今なら母さんもいない。チャンスだろ」
その言葉に、葵は思わず結斗の傍に駆け寄り、顔を叩いた。
ぱぁん、という、乾いた音が、病室内に響き渡った。