Luck TesT
「結斗の家にくるの、久しぶりだね」

部屋に置かれているベッドに腰掛けて言った。

「そうだな…まぁ、外で遊ぶことが多くなったしな」

ほら、とお茶の入ったマグカップを渡された。

「あ…これ」

結斗も私も、お互いの家に遊びに行くことが多かったので、お互いの家に、それぞれのマグカップを昔、置いていたのだが。

「まだあったんだ」

笑うと、結斗は少し顔を赤くしながら、当たり前だろ、と、ぼそっと呟いた。

懐かしくて、思わず私は、犬のプリントの入ったマグカップを見つめた。

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