誓~天才演技者達の恋~
修学旅行はどうするの?
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「修学旅行...参加申込書...」
ユリアは自宅で、修学旅行についての用紙を見ていた。
{卓也,「あなたは...」}
{Yuria,黒いドレスを纏って、辺りを見渡す}
{卓也,「どうかしたのですか?」}
ユリアは、自分が出ていると知っているのに、CMに釘付けになる。
今の自分とは、正反対と言えるYuria
ユリアはテレビを消して、参加申込書を破こうとする。
「駄目だ...破けない」
ベットに寝転び、傍に積まれた台本に手を伸ばす。
“サンカクカンケイ”という次の出演ドラマ。
キャストは賢斗と卓也とユリア。
本来なら、修学旅行中から撮影が始まる予定だったのだが、卓也と賢斗が修学旅行に参加するという事なので、撮影は延期になった。
「延期にされちゃったら、行かなきゃ行けないじゃない」
和人の狙い通りなのか、修学旅行がある一週間は、見事にスケジュールが真っ白。
香織はユリアが行く気だと思っているのか、白が基調で黒の水玉模様の、旅行ケースまで買ってきている。
「修学旅行...賢斗と楽しむのも...ありよね?」
ユリアは筆箱からボールペンを取り出すと、参加申込書に名前を書いていく。
ユリアは確認してもらうために、香織に手渡した。
「香織さんのサインが必要らしいので、お願いします」
「えぇ、分かったわ。飛行機は大丈夫ね?」
「えっ!?記憶を失くしてから乗ったことが無いので...分かりません」
「そうよね。パスポートはもうあるから心配しないで」
ユリアは首を傾けて、香織に質問をする。
「あの...国内じゃないんですか?」
「芸能科は、パパラッチとかを考えて、国外らしいわよ」
「えっ!?」
ユリアは沖縄とか、北海道とかなのかと思っていたのだった。