誓~天才演技者達の恋~
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「巻貝さん」
「おぉ、土居ちゃん」
土居は巻貝に抱きついた。
ここは巻貝が借りているホテルの一室である。
「やっぱり、不倫相手は若くないと」
ガハハハと声を上げて笑う巻貝。
土居は鞄を床に置いて、巻貝をベットに押し倒す。
「どうした?朱美?」
「いつまで私は、あなたの愛人でいればいいですか?」
「...なんだ?俺に、奥さんと別れて欲しいって言ってるのか?」
朱美は巻貝の上に乗る。
そして、ゆっくりと身体を倒し、巻貝に抱きつく。
「あなたが奥さんと別れるなんて、願っても無い。
っていうか...無理でしょう?
政治家一族の奥さんを捨てたら、政治家の話が入ってこないもの」
「痛いところつくな...」
朱美はクスクスと笑うと、巻貝のワイシャツに手をかける。
「痛いところ?良く言うわ。
私に手をかけたのは、芸能人のニュースが欲しいから。
そんなにお金に困ってるの?
そんなに信用が欲しいの?」
「!!!!!!!」
「どうしてそんな顔するの?
あなた、この前の小椋さんと同じ顔してる。
ヤバイなぁ...私、あなたに似てきちゃった。
人の弱みを握るのって、楽しいのね。
記者やってて、良かった...」
朱美は下着姿になると、巻貝に笑顔で近づく。
巻貝は悪寒を感じながらも、朱美を受け入れた。
「あなたの弱み...もう一個。
私と不倫していること...かしら?」
朱美はそう言うと、巻貝の首に顔をうめた。