とけてながれて【完】



「…や、ふぁあ……、やだぁ」


頬に流れているのは、涙か汗か


痛みと、見え隠れする快楽


甘美で、苦い



「雪華」



「おにいちゃ、」



「名前、呼んでよ」



こんな時に、卑怯だ



「ゆ、きと」



「うん」



「雪兎、ゆきと…!」



「っ、うん」



呼ぶたびに、また恋をする


呼ぶたびに、深みに嵌まる



呼ぶたびに、叫びたくなる



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