とけてながれて【完】


***


朝起きて隣に寝ている筈の雪華がいなくて焦った

一瞬、夢だったのだろうかと錯覚した


夢なら、俺はなんて愚かだろうかと…


だがすぐに夢な訳がない、と言う結末に至った



「あんなリアルな夢、あってたまるかよ」



俺は、失恋したと泣き叫ぶ雪華を見て



我を忘れて嫉妬したんだ


…我を、忘れて?



「っ、」



――雪華は昨日、なんて言った?




『ゆきと、』



『すきだよ、大好き』



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