とけてながれて【完】



「ふーん」


そう言って白夜くんは返す


大体、こんな感じ


「似てる」


「誰に?」


「俺の、好きな人」


そう言うと白夜くんは窓の外を見る


…聞いても、いいのだろうか


そう迷ってしまうのは


こんなにも、哀しそうな白夜くん見たことが無かったから


何かを求めるように


手を伸ばしても届かない星でも見ているような、瞳


それがひどく泣きそうな顔だと気が付いて


私は黙ることにした




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