とけてながれて【完】
***
「不器用は、お互い様だ」
「白夜何か言った?」
「いや…雪華のことだ」
朔はニヤリ、笑う
「あのお二人さんはとことん不器用なのよね」
「そうだな」
同意をする白夜もどこか楽しげ
「それも今日、おわると思うと寂しくなる…」
「朔が会いに行けばいい。お前達は『親友』なんだろう?」
朔は自慢げに大きく頷く
まるで雪華は自分のものだと言うように
「雪華は、あの人のだな」
「わかってるわよ!ちょっと認めたくないだけ」
少しすねた顔をするけれど
どこか嬉しそうで
親友の幸せが嬉しくて堪らないのだろう
そういう子なのだ、朔は
何て考えている白夜であった…―――