とけてながれて【完】

融けて流れた



「雪兎!」


私は大きな声で愛しの人を呼んだ


真っ白な真っ白な衣装を着て


「雪華。」


「変じゃ…ない?」


心配になって聞いてみる
これで似合っていないなんて言われたら泣いてしまうだろうけど


「すごく、綺麗だから大丈夫だよ」


その言葉で気持ちが
ふ、と軽くなった


「よかっ、たあ」


貴方の笑顔で私は幸せになれて
不安なんて吹き飛んでしまう


色々、これから大変なことはあると思う


でも、雪兎


貴方となら私は乗り越えられるよ


だから、私から離れたりしないで
一生、一緒に居よう



雪がつもって冷たくなっていた心も
今は融けて


愛と融け合って私の体中に
流れてる


雪兎、貴方を一生愛し続けるのを
私は誓えるよ


だって、ね?


私を包んでいた雪は全部愛にかわったから


< 190 / 206 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop