愛をあなたに…
1.恋心
傷心
はぁ…
私は今日になってもう5回目にはなるだろうというため息をついた。
現在、高校2年生の秋。
私はあることに頭を抱えていた。
いや、悩ませていた、という方が正確かもしれない。
そのあること、がなにかといえば…
「柚姫ー、次の授業の予習やってあるかー?」
「…またお前か、俊。」
こいつだ。
「またとか言うなよ。なぁ、見せて?」
「…まったく…はい。」
中村 俊。
頭を悩ませている原因はこいつにある。