俺様ヤンキーに愛されて。~third~
渡さない。って、白金が記憶を無くしたのは……
あたしの隣に白金がいないのは…雅ちゃんのせいなのに……。
言い返そうと声を出そうとするけど喉が言うことを聞かない。
雅ちゃんを見ると苦しんでいるあたしを見て微笑んでいる。
「………っ……!!」
惨めで、言い返せない自分が悔しくて、目には涙が滲んだ。
そんな時、あたしに聞こえた優しくて力強い声。
「みあ、泣かないで」
……………え?
声が耳に届いた瞬間、目に映ったのは親友の華の後ろ姿。
は……な……?
ついさっきまでそばにいた華はいつの間にか雅ちゃんの元へと向かっていた。