俺様ヤンキーに愛されて。~third~
遠くの貴方
ちゃんと足が地面についているのか分からない。
いつも通っている道をただ歩いているだけ。
………フラフラする。
昨日…寝れなかったからかな……。
雅ちゃんと白金のことを思い出すと、辛くて、苦しくて眠れなくなる。
ふと顔を横に向ければ、大きい看板に映る白金と銀色コナンくんの姿。
看板の周りにはキャーキャー言いながら携帯片手に写真を撮っている沢山の女の子達の姿。
泣きそうになるのを必死にこらえて、ふわふわした足を動し続ける。
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やっとの思いで学校の前に着くと、
「………っ!!」
神様はやっぱりあたしを見放してるんだ。と心から思った。
目に映ったのは、白金と一緒に並んで歩く雅ちゃんの姿。
雅ちゃんはニコニコしながら白金の腕を取って歩いている。
白金の表情は…………滲んだ涙で見えない。
「………もう…嫌だ……」